私はキャメラに焼きつけた。そのとき彼は。友人は。
今回行った撮影は、友人北昴の呼びかけがなければ始まらなかった。
それから道中、別の友人とE-Mailのやり取りがあった。
東京を出発し、筑波で北昂と落ち合い、東北地方へ向かった。
仙台、女川、石巻、福島、南相馬。
各地で、度々お話を伺う機会を得られた。
福島へ着いてすぐ、私は友人にE-Mailを送り、
福島市にいて、翌日は南相馬市へ向かう旨伝え、短い質問をした。
そこでもらった返信も、私にとって重要なものになった。
肌で感じること。
現地の方それぞれ、友人、北昴、私。
立場がちがう。顔も声も背景も、全然ちがう。
私は不慣れな写真キャメラを手に、その時そこにある視覚的事実を焼きつける。
同じ道を走り、同じ場所に立ちながら、そのとき彼は何を思っていたのか。
我々は同じ空の下にいるのかどうか。
何を感じたか。肌で感じたかどうか。
東京へ帰ってきてなお、自分に問うている。
沖津賢一郎
制作:北昂
北昂と訪ねた地
北昂は、かつて俳優養成所で知り合って以来の友人。久しぶりに会い、行動を共にした。
彼が何を思い、行動しようとしたのかについては、彼自身のページに委ねたい。
2012年5月27日
ご寄稿文
寄稿「フクシマによせて」
Catalyst様より、大変貴重なご寄稿文をいただきました。
是非読んでいただきたく思います。
2012年5月20日